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2023.01.14
S.CONNECT
高気密高断熱は、これからの新築住宅に求められる基本性能です。家の気密性や断熱性を高めるには、家の構造や断熱材が重要となります。
今回は高気密高断熱住宅を建てるうえでのひとつのポイントである断熱材や窓の関係についてや、高気密高断熱住宅の定義についても解説します。浜松市と豊橋市を実例に、どこまでの性能を求めたらよいのか紹介するので、注文住宅を検討中の方はぜひご覧ください。
【目次】
■高気密高断熱住宅はどんな家のこと?
■高気密高断熱住宅に住むメリット
■高気密高断熱住宅に住むデメリット
■浜松市・豊橋市で家を建てるなら?
高気密高断熱住宅という言葉を聞いたことはあっても、具体的にどのような家を指すのかわからない方もいるかもしれません。ここでは、高気密高断熱住宅の定義や、指標となるものについて、具体的に解説していきましょう。
高断熱住宅とは、断熱材を用いることで断熱性能を高めた住宅をいいます。断熱性能に優れた窓の使用や断熱材により、外気の影響を受けにくく、遮熱効果もあり熱が室内に伝わりにくいよう工夫された家が、高断熱住宅です。
高気密住宅とは、できるだけ隙間をなくした家のこと。気密性能を高めるために、建築部材・防湿シート・断熱材・気密テープといった材料を使用します。これにより室内と室外の空気が交わりにくくなり、室温が保たれやすいのが特徴です。
断熱性能が高くても、隙間の多い家であれば室内の熱は逃げてしまい、高断熱な家にはなりません。つまり断熱性と気密性のどちらかが欠けてしまうと、性能は大きく落ちてしまいます。そのため、2つを切り離して考えることはできず、密接な関係といえます。
1年中快適に過ごせる高気密高断熱住宅ですが、高気密や高断熱を示す明確な基準はありません。省エネ住宅として各住宅メーカーが謳っているのは、あくまで会社ごとの基準に則したものです。では、何を基準に性能の高さを判断すればいいのでしょうか。そこで指標となっているのが、C値とUA値です。
C値は気密性を表しており、数値が低ければ低いほど高気密であるといえます。国によるC値の基準は2002年に撤廃されていますが、断熱性を高めるには気密性の向上は欠かせません。1年中快適に過ごすためには、C値にも目を向けた方がいいでしょう。
一方、断熱性能を表すのがUA値です。UA値は外皮平均熱貫流率の略称で、室内から室外にどれくらい熱が逃げるかで表されます。つまり、UA値についても、低ければ低いほど高断熱であるといえるのです。
UA値の基準は、国による省エネ基準で定められています。断熱性能は全国で求められる基準が異なるため、全国を8つの地域に分割することで、どこの地域に住んでも同じ設備で快適に過ごせるよう考慮されているのです。国土交通省のホームページで確認できるため、家を建てる前にどの地域区分に該当しているか見ておくと、目指すべきUA値が明確になります。
気密性能を高めるために重要なのは、断熱材の隙間をなくすことです。
断熱材は住宅の外周部を包むように施され、外気から住宅を守り、快適な室温を保ってくれます。断熱材は、繊維系や木質系、発泡プラスチック系、天然素材系など種類が豊富です。それぞれ性質や特徴が異なり適材適所で使用されますが、施工時に隙間ができやすい素材もあります。気密性能をより高めるには、壁の中に隙間なく施工できる断熱材の使用が欠かせません。
室内と室外をつなぐ窓もまた、気密性能の良し悪しがあります。気密性に優れた窓を使用することで、より住宅の気密性能は向上します。
家の快適性を高めるためには、気密性にこだわることも重要なのです。
断熱材と他の部材がぶつかるところや、断熱材の始まりや終わりの部分、隙間部分にまで丁寧な断熱補修や気密補修を施すことなど、細かいディテールにまでこだわることで、より高気密高断熱な住宅に近付けることが可能となります。
では高気密高断熱住宅に住むと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、主な3つのメリットを紹介しましょう。
外気の影響をうけにくい高気密高断熱住宅では、光熱費の節約ができます。住宅メーカーが省エネ住宅と謳っているのも、そういった理由からです。室内の暖かい温度が逃げにくく冷暖房効率が高くなるため、光熱費は抑えられるでしょう。
ヒートショックは、急激な温度変化で血圧や脈拍が変動することをいいます。高気密高断熱住宅は部屋ごとの温度差が少ないのが特徴です。冬場のトイレや洗面所といった場所でも室温が保たれ、ヒートショックのリスクを下げられるでしょう。高気密高断熱住宅は、高齢者にも優しい住宅なのです。
気密性が高いということは、防音効果も高いということです。外壁が遮音し、遮音しきれない音も壁の中の断熱材が吸収することで、静かな室内環境を保てます。当然部屋の音も漏れにくいため、小さな子どもやペットのいる家庭では気密性能の高い家づくりが安心です。
一方で高気密高断熱住宅にもデメリットがあります。ここでは3つのデメリットを紹介しましょう。
高気密高断熱住宅は、断熱材や気密テープといった建築資材にコストがかかります。高気密高断熱住宅でない家と比較すると、どうしてもイニシャルコストが高くなってしまうでしょう。しかし光熱費などを節約できることを考えると、必要な投資といえるかもしれません。
気密性の高い住宅では、暖房器具に制限があります。燃焼時に一酸化炭素を排出する石油ストーブは、人体に影響を及ぼすため使用できません。エアコンや床暖房といった、家全体を温める空調を利用しましょう。
無駄な湿気が流入しない高気密高断熱住宅では、乾燥しやすいのがデメリットでもあります。逆にいえば、梅雨の時期など部屋干しが必要となった際にはメリットにもなりますが、冬場には加湿器を利用するなどの対策も必要となるでしょう。
高気密高断熱住宅にはメリットもデメリットもありますが、脱炭素社会の実現に向け、これからは省エネ基準に適合した住宅の建築が求められています。
国は2025年以降、建築されるすべての建物が省エネ基準に適合するよう義務付け、省エネ対策を加速。2030年にはZEH基準での省エネ性能に引き上げることも決まっています。
ここでは、ZEHについて解説したうえで、静岡県浜松市、愛知県豊橋市で注文住宅を建てる場合について考えていきましょう。
ZEHはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスを略称したもので、エネルギー収支ゼロを目指す家を指しています。
具体的には、太陽光発電などを使って創るエネルギーと、家庭で消費するエネルギーの収支バランスで、1年間の消費エネルギー量が実質ゼロ以下にすることが求められています。
省エネ基準地域区分で見ると、静岡県浜松市、愛知県豊橋市共に6の地域に該当します。
地域区分で設定されているUA値は、浜松市も豊橋市も0.87が基準です。しかし浜松市でも豊橋市でも、ZEH基準に適合した新築に補助金を支給する制度を設けています。国の方針や暮らしのランニングコストを考慮すれば、ZEH基準に適合した家づくりを最低限目指したいところです。ZEH基準を目指すなら、両市の場合も、UA値0.6が基準となります。
また、近年ではZEH基準よりも高性能なHEAT20基準を目指すことが推奨されてきています。HEAT20にはG1~G3までのグレードがあり、G1グレードはUA値0.56が基準になっています。
エスコネが建てる注文住宅は、ZEHやHEAT20 G1グレードよりもさらに高性能なHEAT20 G2グレードに値するUA値0.46を標準としております。
初期費用の負担を補助してもらえるメリットもあるため、今が、高気密高断熱住宅を建てるいいタイミングといえるかもしれません。せっかくのマイホームを建てるのであれば、より高性能なHEAT20 G2グレードを目指せるとよいでしょう。
エスコネクトで建てる家は、基本性能の高さとデザイン性の高さが特徴です。使いやすさと暮らしやすさにこだわっており、施主様の理想の暮らしをサポートします。後悔しない家づくりを提案しますので、静岡県浜松市と愛知県豊橋市で新築を検討中の方は、お気軽にエスコネクトにご相談ください。
記事監修者:中小企業診断士(住宅コンサルタント)塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。
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