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2024.08.16

浜松市の市街化調整区域はどこ?対象の区域で住宅を建てる方法も紹介

土地探しは、家づくりを進めていくなかで、多くの方が悩む問題です。とくに静岡県のなかでも最大の都市である浜松市は、エリアごとに特徴が異なるため、各エリアへの理解を深めたうえで選ぶことが大切です。

また、気になるエリアがあっても、そこが市街化調整区域の場合は、住宅用地としての活用が難しいことはご存じでしょうか?

この記事では、浜松市の市街化調整区域の位置と、そのエリアで住宅を建てるうえで知っておきたいポイントを解説します。浜松市に家を建てたいものの土地探しに難航している方はぜひ最後までご覧ください。

【目次】

浜松市の市街化調整区域はどこ?
そもそも市街化調整区域とは
浜松市の市街化調整区域に住宅を建築する方法
浜松市での土地探しに悩んだら
まとめ

浜松市の市街化調整区域はどこ?

ここでは、浜松市の3つの主要な行政区に分けて、それぞれの市街化調整区域の特徴を紹介します。

  • 天竜区
  • 浜名区
  • 中央区

市街化調整区域の全体像を明確に把握するためにも、それぞれの区域の特性を理解しておきましょう。

引用:浜松市行政区

天竜区

■天竜区の市街化調整区域→以下の場所以外
二俣町 など

浜松市天竜区は、豊かな自然環境と歴史文化が魅力の地域です。天竜川や山々に囲まれ、アウトドア活動が盛んで四季折々の風景が楽しめます。自然と共生しながらゆったりとした生活を送りたい方にもおすすめできます。

また、教育機関や医療施設も充実しており交通アクセスも良好です。歴史的な名所や地元の祭りが多く、地域コミュニティがしっかりしていることもこのエリアの特徴です。

浜名区

■浜名区の市街化調整区域→以下の場所以外

旧北区(三方原地区以外):天竜浜名湖鉄道沿いと瀬戸佐久米線近辺、猪鼻湖から釣橋川沿いにオレンジロード周辺、井伊谷の257号線周辺、気賀駅周辺、金指駅近くを走る257号線と362号線周辺 など
旧浜北区:笹井町一体、プレ葉ウォーク周辺、浜北駅周辺、美薗中央公園周辺 など

浜松市浜名区は浜名湖を中心に美しい自然環境が広がる魅力的なエリアです。しだれ梅や桜、つつじ、あじさいなどの花々や滝といった自然から、釣堀やパターゴルフといった遊びも楽しめる花の奥山高原、東海地方最大級の鍾乳洞である竜ヶ岩洞など、自然を生かした観光スポットが点在しています。

また、ショッピング施設をはじめ、生活の利便性が高いことも特徴です。

このように、浜名区は豊かな自然と便利な生活環境が調和していることから、居住先としても魅力的な候補の1つといえるでしょう。

中央区

■中央区の市街化調整区域→以下の場所以外

旧中区:ほぼ全域
旧東区:北島町、篠ヶ瀬町 など
旧西区:弁天島、舞阪町から篠原町のJR東海道線の線路から沿岸部側 など
旧南区:頭陀寺周辺、三島町、渡瀬町 など
旧北区(三方原地区):軽便通り近辺の一部

浜松市中央区は浜松市の都心部であり、電車やバスをはじめ交通の便が良く、移動が便利なエリアです。また、商業施設や文化・娯楽施設が充実しており、日常の買い物やショッピング、イベントも楽しみやすいでしょう。観光名所としては舘山寺温泉や浜名湖パルパルが有名で、いずれも県内外を問わず各地から人が訪れる人気のスポットです。

学校や公園も多く、医療施設も充実しています。生活の利便性が高く、子育て世帯にも適した環境であることから、マイホームを建てる場所としても魅力的です。

そもそも市街化調整区域とは

市街化調整区域とは、都市計画法に基づき、都市の過密化を防ぐことや、農地や森林などの自然環境を保護することを目的として区切られたエリアのことです。

この区域では、無秩序な開発を防ぐために新しい建築物の建設や土地の分譲が厳しく制限されており、土地を購入して建物を建てることが難しくなっています。

また、住宅用の土地を探すうえでは、市街化調整区域とあわせて、利便性が高く比較的住宅を建てやすい市街化区域や、明確に区分されていない非線引き区域についても知っておきたいところです。

これらの区域は、いずれも目的や規制、土地利用の方法が異なります。それぞれの特徴について確認していきましょう。

市街化調整区域

市街化調整区域は、都市計画法に基づいて都市の過密化や無秩序な開発を防止し、農地や森林などの自然環境を保護する目的で設定された区域です。一般的に、街から離れていて、森や川のある自然豊かな場所が設定されます。

この区域では、原則として新しい建築物の建設や土地の分譲が厳しく制限されています
建築の許可は主に農地、林地などの用途に限られるため、基本的には新しく住宅を建てることができません。ただし、行政へ申請を行い開発許可を得た場合に限り、建築可能です。

市街化調整区域は市街地から離れていることから、土地代が割安というメリットがあります。ほかにも固定資産税は土地評価額から算出されるため、固定資産税の負担も比較的少なくなります。さらに、街を整備するための税金である都市計画税の支払いも不要です。

一方、開発が制限されているため公共インフラの整備が十分でないケースも珍しくありません。利便性が悪い可能性を考慮しておきましょう。

市街化区域

市街化区域は、都市計画法に基づいて都市の発展と市街地の形成を促進するために設定される区域です。新しい建築物の建設や土地の分譲も比較的行いやすく、住宅や商業施設、公共施設、工業施設などさまざまな用途での土地利用が認められます。

市街化区域の目的は、都市の利便性や住みやすさの向上を図り、地域の経済活動や生活環境を活性化することです。ただし、都市計画法に基づき用途地域が設定されており、用途地域に応じて建ぺい率や容積率の規制が設けられています。

なお、公共インフラの整備が進んでいるエリアとなるため、住宅を建てるうえで困ることは一般的にありません

建ぺい率とは・・・敷地面積に対する建物の割合
容積率とは・・・敷地面積に対する延床面積(建物のすべての階を足した総面積)の割合

非線引き区域

市街化区域と市街化調整区域のように、明確な区分がされていない区を非線引き区域と呼びます。主に地方の市町村に多く見られますが、これは建築の抑制をしなくても無秩序な開発は起こりにくいことが理由です。

非線引き区域の特徴として、開発や建築に関する規制が比較的緩やかで、住宅の建築も可能である点があげられます。

しかし、規制が緩いゆえに周辺環境が変化しやすく、水道や電気などのインフラが整備されていないといった注意点もあります。

また、非線引き区域でも自治体ごとに用途地域(工業地域、田園地域など)が決められているケースがあり、その区域には住宅を建てられません。

浜松市の市街化調整区域に住宅を建築する方法

市街化調整区域では一般的に住宅の建築が制限されていますが、浜松市では特定の条件を満たせば住宅建築が可能となる制度が設けられています。ここでは、市街化調整区域で建築を行う際に知っておきたい3つの制度を紹介します。

線引き前宅地制度

線引き前宅地制度とは、市街化調整区域に区分けされる前から宅地になっていれば、住宅が建築できる制度です。具体的には、以下の日よりも前に宅地だった土地であれば、住宅の建築が可能です。

■線引きの日(以下の日よりも前に宅地である土地は住宅の建築が可能)

旧浜松市、浜北市、舞阪町、雄踏町・・昭和47年1月11日
旧細江町、引佐町の一部・・・・・・・昭和51年10月12日
旧浜松市初生町の一部・・・・・・・・昭和61年6月20日(逆線引き:市街化区域から市街化調整区域へ変更)
旧三ヶ日町、天竜市の一部・・・・・・平成19年4月1日

引用:線引き前宅地について

その土地が線引き前に宅地として利用されていたかどうかは、法務局で取得できる土地登記事項証明書で確認できます。ただし、線引き前に宅地であっても、以下の建築基準に沿った家づくりが求められます。

  • 災害危険区域などの開発不適区域でないこと
  • 敷地面積の最低基準は200平米
  • 高さは10m以下

詳しくは以下の公式サイトをご確認ください。

>>線引き前宅地について

大規模既存集落制度

大規模既存集落制度とは、市街化調整区域に長年住んでいる方やその子どもが対象となる制度です。住んでいる地域内の大規模既存集落であれば、住宅の建築が可能です。

つまり、市街化調整区域内に既存住宅を持っている方や、その子どもが場所を変えて新たに住宅を建てる場合に該当します。

なお、本制度で言う「長年」とは、昭和47年1月11日以降から累計で20年以上住んでおり、かつ制度を利用する前の1年以上で実際に暮らしていることを指します。

大規模既存集落制度の利用条件は下記のとおりです。

  • 世帯を有していること
  • 持ち家がないこと
  • 災害危険区域などの開発不適区域でないこと
  • 敷地面積は200平米以上500平米未満(実際に使える有効面積)
  • 高さは10m以下

詳しくは以下の公式サイトをご確認ください。

>>「大規模既存集落制度」について

市街地縁辺集落制度

市街地縁辺集落制度は、市街化調整区域のなかに設定されている「市街地縁辺集落」であれば、一定の要件を満たせば住宅の建築が可能になる制度です。本制度を利用するには、以下のような条件があります。

  • 災害危険区域などの開発不適区域でないこと
  • 住宅前の道路の幅について、その住宅専用道路の場合は有効4m以上、住宅専用の道路でない場合は6m以上あること
  • 汚水は下水道放流とすること
  • 敷地面積は面積200平米以上500平米未満
  • 高さは10m以下

詳しくは以下の公式サイトをご確認ください。

>>「市街地縁辺集落制度」について

浜松市での土地探しに悩んだら

浜松市は静岡県で最も大きい地域であり、そのなかから理想の土地を探すのは簡単ではありません。とくにマイホームを建てる人のほとんどは土地探しが初めてなので、どこから手をつければよいのか悩む人も多いでしょう。

そんなときは、ぜひエスコネクトへご相談ください。エスコネクトでは、土地探しだけでなく、その後の住宅設計や建築も一貫してサポートいたします

エスコネクトでは、店舗やオンラインでご参加いただける「家づくりの勉強会」を実施中です。土地探しの相談はもちろんのこと住宅ローンや予算設定など家づくりに関するさまざまな疑問や質問にお答えします。

お申し込みはオンラインで受け付けていますので、浜松市にマイホームを建てようか検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。

>>家づくり勉強会について

まとめ

浜松市の市街化調整区域は、新規の住宅建設が制限されているものの、特定の条件下で住宅の建築が可能な3つの制度が設けられています。

これらの制度を活用することで、自然豊かな環境での生活や、地域コミュニティとのつながりを大切にした住まいづくりを実現できる可能性があります。

ただし、市街化調整区域での土地探しや住宅の建築には、一般的な市街化区域よりも多くの知識や準備が必要です。

浜松市の土地探しに悩んでいるなら、ぜひエスコネクトへご相談ください。家づくりに精通した専門家が、適切な土地選びや家づくりをサポートいたします。

エスコネクトではオンラインでも参加できる 家づくり勉強会を実施していますので、土地探しを始めている方やこれから始めようと考えている人はぜひご参加ください。

>>家づくり勉強会について

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