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2023.08.06
S.CONNECT
近年、高断熱・高気密の家が注目されていますが、それとともに重要視されているのが住宅の換気です。高断熱・高気密で快適に過ごせる一方で、適切な換気を行わないと様々な弊害が起こる可能性も。今回は「なぜ換気が大切なのか?」をはじめ、換気の種類についても解説しています。浜松市周辺の気候についても紹介していますので、ぜひ注文住宅建築の参考にしてください。
【目次】
なぜ換気が重要なのか?
24時間換気システムの義務化
換気システムの種類
静岡県浜松市・湖西市・愛知県豊橋市の気候
浜松市周辺で注文住宅を建てるなら、第一種換気システム導入のエスコネクトへ
まずは、換気とはどういったことなのか、なぜ換気が重要なのかについて解説していきます。
換気とは、室内の空気と外の空気を入れ換えることです。外から室内へ取り込まれてしまった花粉やPM2.5などの汚染物質が含まれた室内の空気を、換気により屋外に出したり薄めたりできます。「換気をする」と聞くと、一般的には窓を開けることをイメージするかもしれませんが、厳密に言うと室内と外の空気が入れ換わることが換気です。ではなぜ、換気が重要なのでしょうか。
換気をすることにより室内が清浄な空気に満たされ、さらには快適な湿度を保つことができます。空気が乾燥する季節には、適度な湿度を取り入れる効果も期待できるでしょう。
また、私たち人間は常に呼吸をして生きています。そのため、換気が行われていない室内にいると、必然的に汚れた空気を吸うことになり、併せて汚染物質を吸い込んでしまうのです。さらに、空気中の酸素が不足していると体自体が酸素不足になり、疲れやすくなったり代謝が悪くなったりすることも。
換気されていない室内は、悪臭が発生することもあります。常に新鮮な空気で室内を満たす換気は、快適な室内環境を保つためにとても大切なことなのです。
換気が重要視されるもうひとつの理由は、壁内結露の防止です。結露は、水蒸気を含んだ空気が冷えて水滴になる現象。結露といえば窓ガラスや壁に付く水滴を思い浮かべるかもしれませんが、外壁の内部にも結露は発生し、それを壁内結露と呼びます。目に見えない部分だけに、知らず知らずのうちに断熱材にカビが発生したり、柱や梁が腐食してしまったりといった大きな被害につながるので注意が必要です。
壁内結露によって発生したカビや、カビを餌とするダニによる健康被害も深刻な問題です。ぜんそくやアトピー性皮膚炎のほか、シックハウス症候群にもつながる恐れがあります。シックハウス症候群とは「居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅において見られる健康障害」と定義されており、建物内の環境が原因で、目の刺激や鼻水、咳や頭痛、めまいなど、様々な症状を引き起こします。予防のためには、適切な換気が重要と言えるでしょう。
窓を開ける以外の換気と言えば換気扇がありますが、近年建てられた住宅には「24時間換気システム」が取り付けられています。このシステムは強制的に換気ができる設備で、高性能住宅が普及してシックハウス症候群などの健康被害が増えたため、2003年の建築基準法改正によって設置が義務付けられました。
換気システムには3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここからは、換気システムの種類ごとに特徴を見ていきましょう。
換気の種類 | 第一種換気 | 第二種換気 | 第三種換気 |
給気 | 機械 | 機械 | 自然 |
排気 | 機械 | 自然 | 機械 |
メリット | 外気温の影響を受けにくい | 汚染物質の侵入を防げる | コストが低い |
デメリット | コストがかかる | 外気温の影響を受けやすい | 外気温の影響を受けやすい |
第一種換気は、給気・排気ともに機械で行うシステム。部屋ごとにダクトを導入できるので空気の流れを制御しやすいのが特徴です。さらに「熱交換システム」をプラスで設置することで、外気温の影響を受けにくく室内を快適な温度に保つ効果も。給気口にフィルターを付ければ、花粉やちり、虫の侵入を防ぐことも可能です。デメリットとしては、給気・排気両方にファンが必要になるため、導入にコストがかかること。また、電気代やメンテナンスなどのランニングコストがかかることもデメリットと言えるでしょう。
高断熱・高気密の家には、外気温の影響を受けにくく給排気とも機械で行う第一種換気が向いています。エスコネクトが手掛ける住宅は、高い気密性や断熱性とともに、第一種換気システムも標準装備で導入。一年中快適に過ごせる家を実現しています。
第二種換気は給気を機械で強制的に行い、給気の押し出す力を利用して自然に排気口から排気される仕組みです。研究所や無菌室、手術室などによく導入されています。メリットは機械で給気を行うので汚染物質の侵入を防げること。デメリットとしては、建物に隙間があるとメリットを発揮しづらくなることです。また、外気温の影響を受けやすいので、空調の効きも悪くなります。
第三種換気は、排気のみを機械で強制的に行うシステムです。導入コストが低く電気代も安いのがメリット。多くの戸建て住宅やマンションで採用されており、排気は一般的に浴室やトイレの換気扇で行います。デメリットは外気温の影響を受けやすいこと。エアコンの効きが悪くなる原因は、実は換気にあったというケースも見られるようです。
住宅性能は、家を建てる地域の気候と密接な関係があります。ここからは、2022年の気象庁観測データをもとに、静岡県浜松市・湖西市・愛知県豊橋市の気候についてみていきましょう。
浜松市・湖西市は夏場の降水量が多く、2022年の月間降水量は7月に721.0mm、9月に458.5mmを観測しています。夏場は8月が一番暑く、一日の平均気温は28.2℃。最高気温が37.5℃に達する猛暑日もありました。一方で冬場の最低気温は氷点下を記録する月もあり、1月と12月には-1.7℃を観測。しかしながら雪が降ることはまれで、日照時間が全国トップレベルと言われるほど長いのも、浜松市・湖西市の気候の特徴です。
豊橋市も、浜松市・湖西市と似たような気候で、夏場の降水量が多く雪が少ないのが特徴です。5月と7月から9月にかけて雨が多く、9月には一日の最大降水量が101.5mmを観測した日もありました。一年の中では8月が一番暑く、2022年には最高気温35.5℃を記録。6月から9月にかけては一日の最高気温が33℃を超える日を観測するなど、暑い日が続きます。冬場は1月の平均気温が4.6℃とかなり冷え込み、最低気温は-2.8℃まで下がる日もありました。
3市とも降水量が多く湿度が高い季節があり、日照時間が長いのが特徴。家の中を快適に保ったり壁内結露を防いだりするためには、高性能の換気システムの導入が求められます。
快適な室内環境にして住む人の健康を保つため、そして、家の性能を保つためにも、換気はとても重要です。特に高断熱・高気密の家は、外気の影響を受けにくく一年中快適に住めますが、一方で適切な換気が行われないことにより、壁内結露や健康被害の原因となる恐れも。エスコネクトなら高断熱・高気密の家に適した第一種換気システムを標準装備しています。静岡県浜松市・湖西市・愛知県豊橋市エリアで注文住宅を検討中の方は、ぜひエスコネクトにご相談ください。
記事監修者:一級建築士 高地 可奈子
工学部建築学科卒業・大学院修了後、建築設計事務所勤務。建築設計事務所では、建築意匠設計、木造構造設計に携わる。その後大手経営コンサルティング会社を経て、現在は設計経験を活かしつつ、商品磨き、新メニューやツールの開発、研修などを通して工務店支援を行っています。
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